60歳以上の男性に多い飲み込む時につかえ感があれば要注意
食道は、のどと胃を結ぶ長さ約25cm、太さ2~3cmの管状の臓器です。食道の壁はいくつかの層からできていますが、胃や腸と違って外側に臓器を包む膜がなく、厚さは胃に比べると3分の1 程度しかありません。このため、食道がんは早期の段階で食道壁を破り、肺などの 周辺組織へ広がりやすく、早期発見が重視されるがんの一つとされています。 60歳代以上の男性に多く、社会の高齢化に伴い増えてきています。
食道がんは無症状のことも多いのですが、飲み物や食べ物を摂ると、しみたり、ヒリヒリしたりすることもあります。がんが大きくなると食道の内側が狭くなり、つかえる感じがしたり、固形物を飲み込みづらくなったりします。さらに進行して食道全体に広がると、飲食物が逆流して、むせたり、せきこんだりすることもあります。声がかすれたりするのは、がんが気管や気管支、リンパ節に転移し、さらに声帯の神経が侵されたことを示します。
食道がんは、喫煙、飲酒、熱い食事、辛い食事をよくとる人に多く発生する傾向があります。こうした危険因子により食道粘膜の細胞が傷つき、細胞の遺伝子(DNA)ががん化しやすくなるためです。
おおさか循環器内科・生活習慣病クリニック
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