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心不全
心不全とその原因

心臓は、全身に血液を送るポンプの役割を果たす大切な臓器です。全身をかけめぐって炭酸ガスを含んだ血液(静脈血)を肺に送る右心房・右心室(右心系)と、肺で炭酸ガスが酸素に交換された血液(動脈血)を全身に送る左心房・左心室(左心系)とで成り立っています。


心不全とは、心臓のポンプ機能が低下し、体の各組織が必要とする量の血液を供給できない状態をいいます。つまり、心不全は病気ではなく、機能が低下している病態をさす言葉なのです。
心不全の原因は、さまざまですが、主なものをあげると次のようになります。


◆不整脈
不整脈とは、心筋の収縮を起こす電気刺激が不規則になり、血液が送り出せない状態。


◆心臓弁膜症
心臓の中にある弁が狭窄したり、ゆるんで逆流したりして心臓に負担がかかる


◆心筋梗塞
心臓の冠動脈が詰まりかけている状態は「狭心症」、詰まってしまったら「心筋梗塞」であり、心臓の筋肉が壊死してしまう


◆心筋症
心筋が部分的に肥大して内腔をせばめたり、逆に薄くなって拡張し過ぎ血液を十分に送り出せない


◆高血圧性心疾患
高血圧により心筋が肥大して心臓の機能が低下する。


これらの病気が原因となって、心臓のポンプとしての機能が低下した病態が心不全です。

分類と症状

心不全は、左右いずれの機能が低下するかで、左心不全や右心不全、あるいは両心不全に分類されます。


◆左心不全
血液を全身に送り出す力が弱くなるので、左心系の直前の臓器である肺がうっ血を起こし、息切れや呼吸困難などの症状が現れる


◆右心不全
全身からの血液を肺に送る力が弱くなるので、下肢のむくみや肝臓が腫れて大きくなる肝腫大などの症状が現れる


◆両心不全
左心系・右心系とも機能が低下するもの。心臓全体の機能が低下した状態

また、症状と時間経過により、急性心不全と慢性心不全、そして慢性心不全の急性増悪に分類されます。


◆急性心不全
急性心筋梗塞症などが原因となって、突然、呼吸困難、血圧低下などの心不全の症状が現れるもの


◆慢性心不全
心筋症や心臓弁膜症などが原因で、長期にわたって労作時の動悸、息切れ、呼吸困難や下肢のむくみなどの症状が現れるもの


◆慢性心不全の急性増悪
慢性心不全の症状が安定していたのに、かぜなどが引き金になって急に急性心不全の症状が現れるもの

◎心不全の重症度(NYHA分類)


◆クラスⅠ
心疾患はあっても呼吸困難、狭心痛、疲労、動悸などの症状はなく、日常生活は制限されない


◆クラスⅡ
日常生活が軽度に制限されるもの。安静時や軽い日常労作では症状は出ないが、階段上昇や坂道歩行などで上記の症状を訴える


◆クラスⅢ
日常生活が高度に制限されるもの。安静時は無症状だが、軽い日常労作でも上記の症状を訴える


◆クラスⅣ
動くだけでも上記の症状を訴える。安静時でも心不全・狭心症症状を生ずることがある

診断と検査

心不全の診断は、血液検査、胸部X線撮影、心電図、心エコー検査、心臓カテーテル検査などの検査によって行われます。

◆血液検査
心不全患者特有のホルモンが血液中にどのくらいあるかを調べます。BNP(脳性ナトリウム利尿ペプチド)という物質は、心臓に負担がかかると心臓から血液中に分泌されるホルモンで、この物資の測定が心不全の診断に役立ちます。


◆胸部X線撮影
心臓の大きさや形を診断し、同時に肺のうっ血や胸水の有無を確認します。

◆心電図
心電図を記録し、不整脈や心肥大などがないかを検査します。


◆心臓超音波(心エコー)検査
心エコー検査とは、人の耳には聞こえない超音波を心臓に発信して、返ってくる反射波(エコー)を受信して映像化し、心臓の様子を診断するものです。魚群探知機や潜水艦のソナーと同じ原理です。


◆心臓カテーテル検査
太腿の付け根や手首などから心臓に特殊な細い管(カテーテル)を挿入して、心臓の中の小部屋や血管を撮影したり、心臓の中の圧を測ったり、さまざまな検査を行います。

心不全にならないために

心不全を未然に防ぐためには、まず高血圧や動脈硬化の予防が必要です。また、高血圧や心臓病を持っている方では、日常の注意点として次のことがあげられるでしょう。


◎脂っこい食事を控える


◎肥満を防ぐ


◎塩分を控えめにする


◎禁煙する


◎飲酒は控えめに


以前は何でもなかったような動作で激しい息切れがしたり、就寝後に息苦しさを感じたりした場合は、心不全の症状である可能性がありますので、医師の診察を受けるようにしましょう。
心不全は放置すると死に至る恐ろしい病態ですが、現在では初期の段階で適切に対処すれば、日常生活を問題なく過ごせるようになってきています。

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おおさか循環器内科生活習慣病クリニック


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